日本の未来を考える

中学生くらいになると、職場体験の実習があります。いろんな仕事を実際に体験して、将来の道を選択するときの参考にするためです。
学校付近の商店や企業などが協力をするのですが、近年では介護施設なども多く参加しているようです。
介護施設で働くということはどういうことなのか実際に見ておけば、資格を取得して実際に社会に出てから仕事をすぐに辞めてしまうということが避けられるかもしれません。
介護施設で働こうと考える人の多くは、社会福祉に興味があったり奉仕の精神が強い人ですが、それが弱点になってしまうこともあります。
誰かの役に立ちたい、社会の役に立ちたい、弱者の力になりたいといった希望を強く持つ人ほどこの反動は大きくなります。

ボランティアで働いている場合は時間や仕事の内容に制限がないことがありますが、仕事として働く場合は勤務時間といった縛りが生まれてきます。
自分のしたい仕事ではなく、限られた時間の中で出来る仕事を次々と消化していく、といった働き方も仕方がないことです。
プライドを持てる仕事であっても、組織の中で働くということは簡単ではありません。
組織には組織の決まり、ルールがあります。
したい仕事をするのではなく、しなくてはいけない仕事をするのです。
少しがっかりしてしまいますが、組織で働くということには限界がありますし、介護施設で働くにはどこかでラインを引かなくては仕事にならないということを理解しておく必要があります。
個人的にはしてあげたいことがたくさんあるはずです。より手厚い介護をしてあげたいと思うものですが、それが出来ない現実を受け入れることが必要になってきます。
介護施設で働くということは、現実との向き合い方も必要かもしれません。